書評:大村大次郎『お金の流れで見る戦国時代』が面白かった

こんにちは、コバタカです。

お金の視点から見る面白い本を見つけました。

元国税調査官の大村大次郎さんの本です。
結局金が大事である。
政治でもビジネスでも戦国時代でも。

ということを教えてくれる本でした。

その中でも面白かったのは、
織田信長と武田信玄の対比です。

織田信長は経済センスがあるから成功したけど、
武田信玄は、経済を軽視しているからこそ滅びた。

非常にわかりやすい対比構造になっていて、
あまりにわかりやすいので、
紹介します。

特にわかりやすかった点が3点あり、まとめました。

出身地域
税金
関所

 

出身地域

やはり生まれた場所は大きい。
信長は現在の愛知県である清州で生まれました。
清州は東日本と西日本の中継地点です。
中継地点はたくさんの人が往来して、交易が盛んになります。

宿も増えるし、食事処も増えるからその分お金が回るわけです。
空港ができたらその地域の周りにはお金が回ることをイメージしてくれたらいいです。
成田なんて空港がなかったらど田舎ですからね。

ちなみにイスラム教が栄えたのも、
東西貿易の中継地点であるメッカに人もお金も集まったからだということができます。

交易があるということは、
貿易が盛んということになるわけです。
ゆえに経済的に恵まれます。

に対して、
武田信玄は甲斐の国に生まれました。
現在の山梨県で、海もないですし、雪国ということもあり、
米も取れなければ、交易地点もありません。

お米がとれるかとれないかは非常に大事です。
戦争をするためには、兵糧つまりは飯が必要です。
米が十分にとれるかとれないかは戦力として大きな違いになります。

それは戦国時代だけに限らずにエネルギーを持っている人が強いと言えます。

石油
植民地
奴隷
お金


香辛料
農地

などなど生産力を上げるものはたくさんありますが、
いずれも国家の力を高めるための大きな要因になりえます。

それだけどこに生まれるかは大事であるということです。

そういった理由で出身地域が大事なのです。

 

税金

お金は大事です。
信長は税金を安くすることで、民の負担を軽くしました。
対して信玄は出身地域の生産力が低くて、税金に頼りまくっていたので、
増税しました。

信長は減税をして、経済的に優遇しました。
それによって商人たちは信長の元に集まりました。

人が集まったら金が集まるは古今東西共通する原則です。

増税するところなんて嫌ですからね。
現在のシンガポールは税金が安いことによって、ブランディングに成功した国です。

税金が安いと、
勤労意欲も高まるし、そのことにより経済成長が促進されます。
信長はそれがわかっていたのでしょうね。

今の日本は、税額が高いことにより、富裕層がどんどん国外に逃亡して、
国力が弱まっています。

それだけ税金というのは重要なファクターなのです。

 

関所

戦国時代でも現代でもあらゆるところに税金はかけられています。
その代表が関所です。
通るだけで税金がかかるのです。
逆に言えば国家の収入を増やすために関所を作ったとも言えます。

ですが、信長は、
関所を廃止しまくりました。
そうすれば、地域間での取引が活発になります。
関税がかかれば正直取引はしづらいですよね。
信長は自由主義経済を発展させたのです。

現在のEUも国家間の取引に税金がかかりません。

そういえば、
EUからイギリスが独立した話をブログに以前書いたら、超拡散されたので、ぜひ。

イギリスがEUから離脱と影響?超簡単にまとめ

に対して、
信玄は、関所を作りまくります。
そんなところで商売はしたくありません。
商人はどんどん信玄からは離れていきます。

こんな感じで国家を維持するために重要な要素である
お金を無視した信玄はどんどん滅びの一途をたどります。

この本には書いてないですが、
ナポレオン戦争で、
ナポレオンが最終的に負けたのも結局金が足りなかったからですし、

先ほど書いたメッカの話ですが、
イスラム教徒の祖であるムハンマドも商人であり、
それもあってどんどん広まっていきます。

他には、海をおさえた国家も強くなります。
海を抑えると海産物もとれるし、航路も得ることができます。

地中海をおさえたローマ帝国も強くなりました。

中東戦争の際に、海が封じられたことで、
商社の石油の仕入れルートが大変なことになり、
石油相場が劇的に高騰してます。

お金が大事であるということを、
歴史から学ばせてくれる貴重な本でした。

『お金の流れで見る戦国時代』の
感想書評ははそんな感じです。


 

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